子どもも大きくなってきたし、そろそろマイホームが欲しいわね。
近所で最近建った建売住宅はどうだろう。金額も他と比べてお手頃だったような...
そうなのね!じゃあ早速内覧に行ってみましょうよ。
内覧後...
気に入ったわ!すぐにでも引っ越したい!
そうだね!で...引き渡しまでの流れと期間ってどのくらいなんだろう?
住宅展示場などで内覧をすると、マイホームでの生活イメージがどんどん膨らみます。
建売住宅であればより実際に内覧した家に住むことになるので。イメージがしやすく、すぐにでも購入したくなりますよね。
今回は、建売住宅を購入したときの引き渡しまでのステップと期間。購入前に注意しておきたい9つの点について紹介していきます。
【新築建売住宅】購入から引き渡しのまでの流れ7ステップ
注文住宅であれば、間取りや内装、外装などをコーディネートする必要があり、何度も打ち合わせなどを重ねなければなりません。
それに引き換え、建売住宅は完成した物件を購入するので多くの打ち合わせは不要です。
ここからは、建売住宅を購入してから引き渡しまでの流れを7つに分けて解説します。
予算、場所決め
まずは予算とおおよその地域決めです。校区やその土地の治安なども気になるところ。
また、スーパーマーケットや商業施設、公共交通機関が近くにあるかなど、住みはじめた後の生活をイメージして決めると良いでしょう。
またしっかりとした資産計画をたて、予算を出しましょう。
建売住宅は「建物と土地」がセットになっているので、比較的資産計画がたてやすいというメリットがあります。
住宅ローン審査
購入申し込み後でも問題ないですが、売買契約を結ぶ前に事前審査をしておきましょう。
購入予定がなくても借り入れができるかどうかの審査を受けることができるのです。
その後の本審査は2〜3週間程度の期間が必要になるため、支払いに間に合うよう余裕を持って行動しましょう。
購入する物件が決まってから事前審査をする人も多いようです。
購入申し込み
気に入った物件が決まれば、購入申し込みをします。
一般的には無料ですが、売主によっては申込金を預ける必要があります。
購入申し込み時点では、売主は他のお客さんにも物件を売ることができるため、申込金を預けることで一時的に物件をおさえてもらうことができるのです。
有効期間は10日ほど。住宅ローンの審査結果を待つときなどに支払うことが多いのです。
金額は1〜10万円程度。申込金に法的拘束はないので、キャンセルしたとしてもお金は返金されます。
売買契約と住宅ローンの本契約
ここから少しややこしくなりますが、一つづつ簡潔にみていきましょう。
まずは売買契約内容を細かく分けると下記のようになります。
売買契約内訳
- 重要事項説明を受ける
- 売買契約を締結する
1.重要事項説明を受ける
物件の内容や、取引の条件などについて、書かれたもので、これを読んで契約をするかどうかを決めます。
普段見慣れないものなので、事前に写しなどをもらって読んでおきましょう。
2.売買契約を締結する
重要事項説明書をしっかりと理解した後、売買契約をします。契約書にはまた難しい言葉が並んでいるので、気が滅入りますが内容をしっかりと把握しましょう。
売買契約では以下3つのお金が必要となります。
支払い | 概要 | 費用目安 |
手付金 | 契約の証。法的効力があり、契約を解除しても戻ってこない。 | 販売金額の5%〜10% |
仲介手数料 | 不動産業者への報酬 | 物件価格の3%+6万円}×消費税 |
契約印紙代 | 国税の「印紙税」のこと。記載されている金額によって異なる。 | ※2万円(1000万円〜5000万円の場合) |
融資(住宅ローン)の準備
売買契約時に住宅ローンの本審査の手続きも行うことが一般的ですが、念の為担当している不動産業者に確認。
事前審査時の金融機関と物件に変更がなければ、落ちることはないでしょう。
住宅ローンの契約時には下記5つの事項を決める必要があります。
- 借り入れ金額
- 金利のプラン
- 諸費用金額
- 住宅ローンの引き落とし日
- 保証料の支払い方法
本審査には1週間〜2週間ほどの時間がかかるため、余裕を持ってスケジュールを組んでおきましょう。
注意!
ほとんどの住宅ローンでは火災保険の加入が必須条件になっています。契約までに損保会社選びもしておきましょう。
また、新築購入にかかる諸費用をローンに組み込むことも可能です。
詳しくは下記記事にて解説しておりますので、参考にしてみてください。
物件確認
住宅ローンの承認が得られたら、いよいよ大詰めです。
実際の物件の内覧会をし、傷や損傷がないかの確認をしましょう。
できれば複数人で手分けしてみることをおすすめします。
ポイント
長めのメジャーを持参し、室内のサイズを測っておくと家具や家電の購入時に役立ちます。
引き渡し
内覧時に見つけた補修工事が完了し、引き渡しです。
一般的には金融機関に「買主」「売主」「仲介業者」が集まって引き渡し手続きを行います。
必要書類への署名と押印、登記費用や火災保険料の支払い完了後、所有権登記の申請を行います。
※引き渡し処理後に司法書士が登記申請を行うため、引き渡し日時点では、登記上の名義はまだかわっていません。
住宅ローンを組むと「住宅ローン控除」が受けられます。
また、国からの給付金や補助金、自治体別の補助金などもあるので忘れずチェックしましょう。
新築建売住宅購入から引き渡しまでの期間
希望にマッチした物件と出会って、購入から引き渡しまでの期間はおおよそ1ヶ月〜3ヶ月です。
また、最短で2週間という不動産会社もいるそうですが、住宅ローン審査や引越準備などを考えるとスケジュールがタイトになりすぎるため、おすすめはできません。
前項の流れ以外にも準備することはたくさんあるので余裕を持ったスケジュールにしましょう。
新築建売住宅購入時に知っておきたい9つの注意点
下記のように住宅に住み始めて、後悔することは多々あります。
筆者自身、建売住宅に住みはじめて4年目になりますが、不満に思うことはたくさんあります。
これらのリスクをできるだけ低減するために、建売住宅購入時の注意点を9つ解説します。
周辺環境のリサーチ
生活圏内のリサーチは必須です。
下記のような利便性や安全性は細かくチェックしておきましょう。
- 駅やバス停までの距離
- 幼稚園、小学校、中学校までのアクセスや校区
- スーパーマーケットのクオリティとアクセス
- 近隣住民の雰囲気
- 駅から家までの街灯の数や明るさ(夜道) など
わからないことは不動産業者に確認し、不安を解消しておきましょう。
優先順位をはっきりしておく
建売住宅は注文住宅と違って、家の作りに自分の意見を反映させるのが難しい住宅です。
そのため、物件探しの際に多少の妥協が必要となってきます。
物件探しをする前に絶対に譲れない優先順位を決めておくと、スムーズに物件探しができるのです。
例えば、筆者が決めていた優先順位は以下の通りです。
- 予算は◯千万円以下
- 駅まで徒歩10分以内
- 実家まで自転車で10分以内
- 小、中学校徒歩圏内かつ通学路の交通量が少なめ
自分一人の意見を通すのではなく、家族全員で優先順位を話し合いましょう。
購入費用に何が含まれているか確認
特にローコスト住宅と呼ばれる安価な家には、住むための最低限の装備しか購入費用に含まれておらず、オプション工事が必要なケースが多いのです。
- カーテンレール
- 網戸
- シャッター
- エアコン
- 照明器具
- テレビアンテナ など
え?これもついてないの?と思った方も多いでしょう。
というものが多く、オプション工事で追加費用が発生することは多少覚悟しておきましょう。
必須のオプション工事とおすすめのオプションは以下の記事にまとめています。
内覧時は細かくチェック
内覧では設備や環境も細かくチェックする必要があります。
毎日使う窓やドア、トイレやお風呂などは特に注意して確認しましょう。
チェック項目をメモしていくことで、チェックもれを防ぐことができます。
点検口の有無
ほとんどの場合、点検口の設置があります。ですが義務ではないため稀に点検口がない物件があります。
点検口とは、床下や屋根裏につながる入り口で、住宅内部の構造体や断熱材、配管などを確認するために設けられています。
点検口がないと住宅内部のメンテナンスができなくなるため、有無の確認は必須です。
アフターサービスの確認
大手ハウスメーカー以外の建売住宅ではあまり期待はできません。
ですが、購入後に重大な欠陥が見つかった時に泣き寝入りするわけにはいきません。
もしものことがあった時にどんな対応をしてくれるのか、確認しておきましょう。
未完成物件の引き渡しは応じない
建売住宅といえど、未完成の物件が売り出されているケースがあり、その場合少し間取りを変更したりできるメリットがあります。
ここで注意してほしいのが「未完成なのに引き渡しを受けること」は絶対にやめましょう。
支払い後に元請が倒産する可能性は0ではありません。
住宅性能評価書の確認
住宅性能評価書は家のスペックを把握するための評価書です。
一般の人がみてもわかりやすく、比較しやすい内容が書いてあり、10項目の評価分野があります。
- 構造の安定について
- 火災時の安全について
- 劣化軽減について
- 維持管理への配慮について
- 音質環境について
- 空気環境について
- 光・視環境について
- 音環境について
- 高齢者等への配慮について
- 防犯について
これらの評価は、国が認めた第三者機関が行っているため、評価基準は高いといえるでしょう。
また、下記のようなメリットもあります。
- 住宅ローンや地震保険で有利になる
- 資産価値が上がる
- トラブル発生時、紛争処理対応が受けられる
評価を受けている家は少し費用が高くなりますが、安心を買える点で魅力的といえます。
注文住宅も検討してみる
建売ではどうしても譲れない部分が出てきてしまうこともあります。
今一度、優先順位を振り返ってみましょう。
注文住宅ならそれらがスッキリ解決するケースもあります。
確かに、建売の方が安価な場合も多く、移り住むのも半年以内にできます。
ですが、この先数十年も住む家です。
1年待って注文住宅にすることを視野に入れてもいいのではないでしょうか。
ここからは本気で家探している人だけ呼んでください。
建売住宅が向いている方は、マイホームに対して以下の点を重視しています。
- コストをできるだけ抑えたい
- マイホーム選びに時間をかけたくない
- 事前に完成した家をみてから決めたい
逆に注文住宅が向いている方の特徴をみてみましょう。
- 家族と過ごす時間、趣味の時間を大切にしたい
- ライフスタイルにあった家づくりにじっくり時間をかけたい
- 家族みんなで「家づくり」というイベントを楽しみたい
家や人生に対して「何を重視するか」は人それぞれ考え方が違います。
内覧にいってもどこか納得できない気持ちがある
自分のゆずれないことが反映されていない住宅ばかり...
本当はいろいろこだわった家を作ってみたい
一度注文住宅を検討してみてはいかがでしょうか。
購入するにはお金がかかりますが、検討するのは無料です。
\無料で計画書を作ってもらう/
注文住宅を検討するメリット
- 希望の条件で間取りプランを作ってもらえる
- 注文住宅の場合の費用相場がわかる
- 広さや向き、場所を考慮して土地も探してもらえる
一度で複数社に依頼できるので、計画書を比較することも可能。
依頼方法は一問一答形式だから手間がかからず、3分程度で手軽に提案依頼ができます。
繰り返しになりますが、検討、計画書を依頼するだけならお金はかかりません。
あなたの希望にあったマイホームが見つかることを心から願っています。
\複数の会社の計画書を比較できる/
まとめ
建売住宅の購入について簡潔にまとめると以下のようになります。
建売住宅購入から引き渡しまでの流れ
- 予算、地区決定
- 住宅ローン審査
- 購入申し込み
- 売買契約と住宅ローンの本契約
- 融資(住宅ローン)の準備
- 内覧会
- 引き渡し
建売住宅購入から引き渡しまでの期間は最短1ヶ月。居住準備が必要なので3ヶ月以上の余裕を持ったスケジュールが好ましい。
建売住宅購入前に知っておきたい9のこと
- 周辺のリサーチ
- 優先順位を決めておく
- 費用に何が含まれているか確認する
- 内覧時は細かくチェック
- 点検口の有無
- アフターサービスの内容確認
- 未完成物件の引き渡しは絶対ダメ
- 住宅性能評価書の確認
- 注文住宅の検討を視野に入れる
建売住宅は、注文住宅に比べると安価で選びやすく便利です。
こだわりがなく、早くマイホームがほしい人に向いています。
購入の流れや注意点をしっかりと理解し、マイホーム選びで後悔のないようにしましょう。