うちは新築時にサイディングメーカーの長持ちする純正コーキングを使っているから、塗り替え時期にコーキングが痛んでなかったら、そのまま上に塗装しても大丈夫だよね?
結論、サイディングメーカーの純正コーキングは塗装をする前提で製造されていません。
なので、塗り替えの時にはコーキング撤去が必須なのです。
外壁塗装でおまかせになってしまうことの多いコーキング。
塗装はランク付けされていたり、どのようなものを使うか説明があるのに対し、コーキングは特に触れられないことが多いんです。
外壁塗装は人生での大きな買い物なので、失敗しない、後悔しないためにコーキングの知識をしっかりつけておきましょう。
100社以上のリフォーム業者にアプローチしてきた営業マンが、外壁塗装におけるコーキングの必要性能を深掘りして紹介します!
外壁塗装にはポリウレタン系コーキング
コーキングは元となる樹脂によって特徴や使用箇所が変わってきます。外壁塗装を行う場合のコーキングはポリウレタン系のコーキングを使うことが一般的です。
日本全国の戸建て住宅に使用される外壁のコーキング
- 変成シリコーン系のコーキングが5〜6割
- ポリウレタン系のコーキングが3〜4割
変成シリコーン系のコーキングと比較して、ポリウレタン系のコーキングは、塗料付着性が良く、安価であることから塗装下地のコーキングとしてよく使われます。
また、ポリウレタン系コーキングは紫外線に弱いため、塗装下地専用と考えている職人も少なくありません。
ぶっちゃけると、コーキングの上に塗装する場合、耐候性は必要ありません。
近年では、ノンブリードタイプの変成シリコーン系コーキングも増えてきており、外壁塗装で変成シリコーン系コーキングを使用してはいけないというわけではありません。
ノンブリードについては、後半で詳しく解説しています。
外壁塗装には1成分系コーキング
外壁塗装に使用されるコーキングは1成分系と呼ばれるコーキングの使用をおすすめします。
1成分系コーキングの特徴は
工場品質、湿気硬化、色数が豊富の3つです。はこの特徴がなぜ外壁塗装に向いているのかみて行きましょう。
工場品質
1成分系のコーキングは、製造から調色まで工場で一貫して行っているため、工事現場ですぐ使用することが可能です。また、容量のラインナップも大容量のペール缶に加えて、320mlのカートリッジタイプもあるので、材料が大量に余る心配もありません。
また、カートリッジタイプはコーキングを使い慣れていない塗装業社でも安易に使いこなすことが可能です。
湿気硬化
1成分系のコーキングは、空気中の水分と反応して表面から硬化(ゴム化)します。2成分系のように攪拌機(かくはんき)で混ぜたり、脱泡が不要なので扱いが簡単です。
色数が豊富
1成分系のコーキングは、戸建て住宅向けに作られています。サイディングメーカーごとの柄に合わせた色を作る必要があるので、色数が200〜300色ほどラインナップがされています。色数が多いと、塗装の色に近い色のコーキングを選ぶことで、塗装が割れてしまった際に、目立ちにくいというメリットがあります。
※色粉(トナー)を混ぜるタイプの1成分系は攪拌の必要があるので除外しています。
外壁塗装にはノンブリードタイプのコーキング
ブリードとは、可塑剤(かそざい)と呼ばれる成分が経年で、コーキングから流出することです。目地の周辺やコーキングの上の塗装に移行することで、べたつきが発生します。そこにゴミや埃が付着してしまうことで、黒ずみなどの原因となります。
よって、ノンブリード(NB)とは、可塑剤が配合されていない、または流出しないものを指します。
なぜ可塑剤を入れるの?
可塑剤はモノを柔らかくする性質を持っています。
職人さんがコーキングガンで吸い込みや打ち込みをしやすいように、可塑剤を入れてコーキングを柔らかくしているのです。
余談ですが...
可塑剤は身の回りの生活用品にも含まれてます。
例えば、輪ゴムやポリバケツ、ビニール傘な
- 輪ゴム...放置していると、輪ゴムの周りがベタつく。輪ゴム自体が伸びなくなって引っ張るとすぐにちぎれてしまう。
- ポリバケツ...日当たりのいいベランダなどにおいていると、少し力を加えるだけでボロボロに砕けてしまう。
- ビニール傘...日当たりのいい場所においていると、開くときにビニール同士がくっついてしまって開かない。
身に覚えはありませんか?
ブリードは意外と身近でも発生しているのです。
外壁塗装には塗装性良いコーキング
塗料とコーキングの種類によって相性は変わってきます。特に塗料の付着性でいうと、下塗りが重要ですし、割れ性でいう上塗りの塗料の硬さが重要になってきます。
塗装が割れやすいときは...
近年需要が増えてきている高耐候の塗料は、無機塗料やクリア塗装などが多く、塗料自体の硬度が高いため、割れやすい傾向にあります。そんな時はコーキングの後打ちがおすすめです。
先打ちと後打ち
先打ちはコーキングを打ってから、塗装をすることで、コーキングの上に塗膜が乗る形となります。一般的な塗装工事では先打ちが基本ですが、塗料メーカー、コーキングメーカーともに後打ちを推奨しています。(割れた時の責任を取りたくないから)
後打ちは、塗装をしてからコーキングの撤去を行います。なので、後から打たれたコーキングの上に塗膜はありません。なので塗膜が割れる心配はありませんが、紫外線などをもろに受けてしまいます。
先打ちは本記事のようなコーキングの性能が必要ですが、後打ちの場合は新築と同条件となるので、必要性能は新築で使用されるコーキングの性能が求められます。
まとめ
外壁塗装では1成分系ポリウレタン系コーキングでノンブリードタイプの塗装性が良いコーキングを使うことをおすすめします。
決して2成分系や変成シリコーンがいけないわけではありません。
ただ、塗装性とノンブリードは必須となるので、外壁塗装を行う際は把握しておきましょう。
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